福祉用具について~歩行補助具紹介~

照りつける日差しにも夏の気配が感じられるこのごろ、お変わりありませんでしょうか。
今回は福祉用具の紹介をします。

回復期リハビリテーションで病棟では、自宅退院後も歩行できるように、その人に合った歩行補助具の提案や歩行指導を実施しています。「歩く」ことは「筋力維持」「寝たきりを防ぐ」など、高齢者にとっては重要な意味を持ちます。歩行補助具を使用することで足・腰への負担軽減や痛みの軽減を図りその人らしい生活が送れるような支援を目指しています。

そこで今回は、当院で使用頻度の高い歩行補助具を紹介します。正しい使い方をご覧いただき、ご自宅での生活に役立てて頂ければと思います。

はじめに、骨折後や足腰に痛みがある際に使用されることの多い「歩行器」についてご紹介します。
歩行器の種類は下記をご参照ください。

歩行器の種類

続いて、日常生活では最も使用頻度が高く手軽に購入可能な「杖」についての紹介です。
足腰の筋力が低下し上手く歩けない方への「歩行の補助」、「足腰の負担軽減」を目的として使用されます。歩くことが不安な方への「不安解消」にも繋がります。
杖の種類は下記をご参照ください。

杖の種類

【杖の正しい持ち方】

杖を持つ手は「利き手?」「良い方の足側?」どちらで持つことが正しいのか悩むことがあると思います。
正解は、「ケガや麻痺、痛みが出ていない足側の良い方の手」で持ちます。
悪い方の足と反対の手で持つことで支持基底面が広がり安定します。

【握り方】

杖の支持性は握り方によっても大きく変わります。

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どの握り方が方正しく安定するでしょうか?

 

正解は・・・・Cです!

Aは手前を持ちすぎているため、力が伝わりにくく不安定になります。
Bは杖の向きが逆です。
Cのように人差し指を一本前に出して握りましょう。

 

【杖の高さ調節方法】

杖の高さによって歩きやすさや転倒リスクに大きく関わるので正しく設定しましょう。

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<簡単に高さを調節するコツ>
○手首の位置と握り手の位置を合わせましょう

 

 

 

 

 

歩行補助具は、福祉用具専門店やネットショッピングサイト、今では100円ショップでも取り扱っています。これから購入を検討される方は、できるだけSGマーク(SafetyGoods・安全な製品)が付いている製品を購入されることをお勧めいたします。SGマークは、一般財団法人製品安全協会が定める安全基準をクリアしていることを示しています。万一SGマーク付製品を使用中に、その製品の欠陥により、ケガなど身体的な損害を受けた場合に、その原因・被害の程度に応じ、賠償が受けられる製品です。

詳しくは、こちらの一般財団法人 製品安全協会のホームページをご覧ください。

https://www.sg-mark.org/about mark/

 

以上が歩行補助具の紹介と正しい使い方の説明になります。
もし、現在歩行補助具の検討中で迷っている方がいたらぜひ参考にしてみてください!!