回復期リハビリテーション病棟の概要について

風薫る爽やかな季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

今回は当院の回復期リハビリテーション病棟の概要についてお話していきたいと思います。

 

急性期病院は、脳血管疾患や脊髄損傷、頭部外傷、大腿骨・骨盤骨折など、重大な病気やケガによって生命の危機的状況にある時に治療を受ける場所ですが、回復期リハビリテーション病棟は、急性期の治療を終え、自宅や社会に戻ってからの生活を少しでも元に近い状態に近づけるためのリハビリを専門に行う場所です。

 

 

それぞれの病院が持つ機能や役割により、入院期間やリハビリテーションの時間も異なります。

急性期病院では入院期間が約2週間~1か月、リハビリテーション時間は1日平均20~30分のリハビリテーションが受けられますが、「土日祝日は休み」という場合が多いです。

しかし、回復期リハビリテーション病院であれば、入院期間が約60日~150日、リハビリテーション時間は1日最大3時間のリハビリテーションが受けられ、365日、土日祝日も含めリハビリテーションを行います。退院後の生活を想定した集中的なリハビリテーションプログラムによって、より良い社会復帰・在宅復帰を目指します。1日のリハビリテーション時間や入院期間も長く、リハビリテーション専門のスタッフが在籍しているため、手厚いサポートを受けることができます。

 

 

当病院では専任医師1名、病棟看護師20名、看護補助者7名、理学療法士30名、作業療法士12名、言語聴覚士6名、専任社会福祉士、管理栄養士各1名がおり、最も高い病棟基準となる「回復期リハビリテーション病棟入院料1」を取得しています。また全国の在宅復帰率が平均78.6%の中、当院での2021年の在宅復帰率は93.2%と全国平均より上回る実績を残しています。今後もより多くの重症度の高い患者様を在宅復帰へ導くように、医療・看護・リハビリテーションサービスを提供しております。

現在、急性期病院に入院中で、在宅復帰に向け継続したリハビリテーションが必要な方や在宅復帰に関して不安がある方は、ぜひ当院をご検討ください。

在宅復帰に向けて一緒に頑張りましょう♪

1

 

2021年度 3月ブログ

桜咲くこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。新しい生活、新しい目標に向かって走り出すにはぴったりの季節ですよね。

さて、2021年度、最後のブログを掲載致します。

2021年度、最後のテーマとして、当院回復期リハビリテーション病棟の目的と強みについてお伝えし、1年のまとめとさせて頂きます。

最初に回復期リハビリテーション病棟とは、急性期症状(脳梗塞や骨折の治療、手術後等)を脱した患者様が、病気となる前の状況に出来るだけ戻れるよう、「リハビリテーションを主体とした医療」を提供する場です。

回復期リハビリテーション病棟では、入院後、患者様の疾患や症状に応じて、医師がリハビリテーションの指示を出します。PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語療法士)の専門リハビリテーション職員が在籍し、担当の職員がリハビリテーションを提供します。在宅復帰に向け、患者様・ご家族様が希望される日常生活動作(ADL)に近づけ、在宅退院後も入院前と同様の生活を取り戻すことができるよう、更には、社会復帰ができるよう支援する事を目的とする病棟となります。

当回復期リハビリテーション病棟では、入院患者様・ご家族様が不安なく、安心して退院後も生活が営めるよう、医師・看護師・リハビリ職員・退院調整看護師・社会福祉士(MSW)・薬剤師・管理栄養士がチームで協働して支援をさせて頂いております。

CIMG2510

CIMG2511

 

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病棟では、個人の状況に合わせてスケジュールを作成し、日常生活を自立して行うことが可能となるように、援助をさせていただいております。

続いて、当院の強みについてご紹介します。回復期リハビリテーション病棟は、1日最大3時間のリハビリテーションを実施する事が厚生労働省により認められています。しかし、昨今の人材不足により、現状すべての施設において3時間のリハビリテーションの時間を実施できているわけではないようです。当院では、リハビリテーション職員が充実しているため、患者様の状況や症状に合わせてではありますが、1日3時間のリハビリテーションを提供しています。さらに、今までのブログでも掲載させて頂きましたが、在宅へ帰られる前に、家屋調査(理学療法士、作業療法士、病棟看護師がご自宅へ伺います。)を実施し、退院後の生活がイメージ出来るようにアドバイスをする場を提供しております。家屋調査を行っている近隣の病院は、殆どありません。

また、回復期リハビリテーション病棟は、骨折などの運動器疾患での入院は、90日(3カ月)脳梗塞などの中枢系疾患での入院は、150日(5カ月)、その他の疾患でも入院期間が決まっています。それぞれ個人差はありますが、これらのリハビリテーションの介入により、身体の機能や日常生活動作(ADL)の改善が見られています。退院先は、9割以上の患者様が在宅(在宅系の施設含む)、残りの1割の患者様は、独居生活が困難であり、介護が困難であるなどの理由から施設等に退院されています。

当病棟では、病気や怪我の種類は違っていても、多職種での連携・カンファレンスを密に行うことにより、対象となる患者様のリハビリテーションスケジュールを作成しています。例えば、病棟内歩行訓練、階段歩行訓練、スクワットなどや自主トレーニングも含まれます。リハビリテーションでは、PT(理学療法士)が、今までと異なる取り組みとして、麻痺がある患者様・運動器疾患で歩行障害がある患者様に、どの部分が障害されており、歩行に影響されているのかを専門的に把握するため、下肢筋電図波形を計測しています。

当院では、多くのリハビリテーションスタッフが介入し、実際の歩行状態の評価を行っています。さらに、最新技術を用いた筋電図により、影響されている部分を把握することで、個々に応じたリハビリテーションが実施出来るわけです。また、病棟でも看護師が、下肢筋力の増強や離床時や歩行時の耐久性の向上を目指し、リハビリテーション職員と連携し、病棟リハビリを実施しています。さらに、在宅へ帰られる患者様で、オムツ交換、更衣、体位変換等の介護が必要となった場合には、事前に看護師がご家族様へ家族指導(指導内容のパンフレットを作成し、お渡ししています。)を実施しています。コロナ禍ではあり、時間が制限されておりますが、ご家族様が手技を獲得出来るまで、ご家族様と日程調整を行い来院して頂き、指導をさせて頂いています。

退院時には、入院当初は歩行できなかった患者様が、自立して歩行することが出来るように回復された姿を見て、ご家族様が喜ばれる姿を多く見ることがあります。そんな嬉しそうな患者様、ご家族様の姿を見て私達スタッフも嬉しく感じます。

CIMG2489

 

 

 

 

 

 

 

退院後も継続したリハビリテーションをご希望される患者様、ご家族様は、2月のブログで紹介させて頂きました、訪問・通所リハビリテーションも行います。諸条件はありますが、入院中のみだけでなく、退院後も継続した介入が出来るよう取り組んでいます。

最後になりますが、急性期病院から在宅へ帰られる前に、当院リハビリテーション病棟に興味を持って頂けましたら、入院の制限はありますが、一度、当院へご連絡下さい。1年を通し、当回復期リハビリテーション病棟の紹介をさせて頂きました。閲覧して頂いた方々に感謝申し上げます。2022年度、ブログも乞うご期待下さい。

退院後の患者様への支援(訪問リハビリ・通所リハビリ)について

こんにちは。

梅の開花の便りが届く季節となり、春も近いと思わせるようになりましたが、皆様お変わりありませんか。

回復期ブログをご覧頂きありがとうございます。

2月のブログが遅くなり申し訳ありません。

 

さて、前回は自宅退院されるご家族様への支援についてお話させて頂きましたが、今回は退院後の患者様への支援(訪問リハビリ・通所リハビリ)についてお話します。

 

回復期は積極的にリハビリテーションを進めるとともに、自宅復帰に向けた環境調整を行う時期です。病院スタッフは、患者様が自身の身体機能を最大限発揮しながら、地域社会で生き生きと生活して欲しいと願っています。

退院後もリハビリを行いながら、より良い生活を送って頂く、また、職場復帰を目指す方への継続支援として訪問リハビリ・通所リハビリがあり、どちらも介護保険で利用できるサービスです。

 

訪問リハビリとは、病院で受けられるリハビリを自宅でもできるように、リハビリスタッフが訪問します。自宅で使用する物を使ったリハビリが可能なため、より日常生活課題に焦点を当てたリハビリが可能です。訪問リハビリを受けるためには、要介護1以上の認定を受けていることや、主治医の認可が必要などの条件があります。

 

一方、通所リハビリとは、日帰りで定期的に病院や診療所、介護老人保健施設などに通い、リハビリスタッフのもとで、多くの方々が集団でリハビリを行います。多種類のリハビリ器具を使用できるため、より身体機能・認知機能の課題に焦点を当てたリハビリが可能です。通所リハビリを受けるためには、要支援1~2または要介護1~5の認定を受けていることが必要です。

 

私ども回復期リハビリテーション病棟では、退院に向けて、患者様に必要な資源や指導内容などの話し合いを、定期的に多職種で行っています。入院中に家屋調査や面談を行い、患者様、ご家族様、主治医、病棟スタッフ、担当リハビリスタッフ、ケアマネジャーなどで退院後も継続してリハビリが必要かを話し合います。退院後も、継続して専門スタッフによるリハビリ支援が必要と考えられる患者様へは、医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーを通して、訪問リハビリ・通所リハビリをご案内しております。

 

当院の訪問リハビリ・通所リハビリを利用される場合は、入院中の担当リハビリスタッフから、訪問リハビリ・通所リハビリスタッフへ情報共有されます。退院前に実施する面談には、訪問リハビリ・通所リハビリスタッフが参加し、患者様、ご家族、担当ケアマネジャーと、訪問リハビリ・通所リハビリの利用頻度や、開始時期、訪問日程などを調整します。

 

訪問リハビリを利用される患者様へは、訪問リハビリスタッフが患者様のもとへ挨拶に伺い、入院中のリハビリの様子を確認します。入院中から患者様と訪問担当者が関われることで、訪問初日からスムーズにリハビリが介入でき、自宅退院後の身体機能の低下を予防するとともに、退院後の生活で困っていることにも早期に対応ができます。

 

また、通所リハビリのご利用を検討される場合は、患者様は、事前見学やリハビリ体験を入院中から行うことができます。

当院の通所リハビリは、看護師1名とリハビリスタッフ4~5人で行っています。回復期リハビリテーション病棟の看護師や、病棟でリハビリを担当したスタッフも通所リハビリに関わらせて頂いています。

 

通所リハビリ中に、病棟スタッフは自宅退院後の話を聞き、自宅内での生活についてアドバイスを行います。また、リハビリスタッフは、リハビリの内容が患者様に合っているかの確認や、自宅でできるリハビリのアドバイスを行っています。体験中に質問があれば、スタッフが丁寧にお答えいたします。

通所リハビリの利用をするかどうかは、見学や体験を通してじっくり考え、患者様ご自身で決めることができます。

 

このように、私ども回復期リハビリテーション病棟では、入院中から退院後を見据えて、継続的に患者様を支援させていただいております。

これからも、患者様の生活に重点をおきながら、退院後に必要な支援について日々話し合い、患者様が望む生活を送れるように支援していきます。

 

コロナ禍ではありますが、寒さに負けず、体調に気を付けて過ごしていきましょう!

次回の更新をお楽しみに!

CIMG2464 CIMG2468

在宅退院に向けての退院支援(家族支援)について 

遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。

今年も4階回復期ブログをよろしくお願いいたします。

 

さて、今回の内容は退院に向けたご家族様への支援についてです。

 

病院から在宅に帰れる事は、患者様、ご家族様ともに喜ばしいことだと思います。私ども病棟スタッフも喜んでいます。ですが、昨今の新型コロナウィルス感染症の関係で入院中は面会もほとんど出来ず、外出、外泊もできない日々が続いています。在宅に帰れるのは嬉しいけど、残った障害と向き合っていくことへの不安や、介護に対しての心配も大きいと思います。

そこで、私ども病棟スタッフは、少しでも不安や介護量の負担を軽減し、安心して在宅へ退院できるように患者様、ご家族様に退院支援を行っています。

 

退院支援の内容は患者様の身体機能やご家族様の介護に対する考え方、退院後に利用されるサービス内容等を鑑み、食事や排せつ、入浴、歩行、内服等、患者様の自宅介護についてお伝えします。オムツ交換の指導は、介護するご家族様の就寝時間・起床時間の把握や、何時にパッド交換出来るのか(生活時間)確認します。そして、患者様の排泄パターンに合ったパッドを病棟スタッフ間で話し合い選択し、患者様に実際に使用して評価します。評価内容は患者様本人の使用感、パッドからの漏れの有無、皮膚の観察を行います。

それらの評価から、介護するご家族様に対して、オムツ交換の指導を開始していきます。

まずは、パンフレットを用いながら説明し、スタッフがオムツ交換している場面を実際に見て貰うことから始めます。

二回目以降は介護するご家族様に実際に行って貰います。そして、ご家族様が自信を持っていただけるまで繰り返し一緒に練習します。

回復期リハビリテーション病棟には、「オムツマイスター」が在籍していますので、病棟スタッフや患者様、ご家族様のオムツに関する問題を解決に導いてくれます。

 

次に内服管理方法についてです。

入院中から患者様自身に内服管理指導・訓練を実施しています。

まず、患者様自身が内服している薬の内容、服用時間、何錠服用しているのか理解しているのか?を看護師が患者様自身に確認します。また、在宅退院時は患者様、ご家族様のどなたが内服管理していくのかも確認します。

内服管理開始時には、医師・薬剤師・看護師から内服している薬に関して患者様が理解できるように説明をします。また、内服管理開始時には患者様自身が薬包を切れるのか? 麻痺が残存していて患者様自身が切れない場合は、ハサミを使用して切れるかどうかを評価してから、1日分の自己管理から始めます。落薬や飲み忘れがない事を確認し、1週間分、さらに2週間分と期間を広げ、入院中から退院後の内服自己管理ができるように支援します。

患者様が内服管理が難しい、飲み忘れがある患者様に対しては、お薬の一包化などをして1週間分の内服カレンダーやお薬ボクッスを利用し、患者様が内服自己管理できるか実施・評価しています。

また、患者様やご家族様の負担にならないように、ヘルパーさん、ディサービス等の協力を得て内服管理することをお勧めする時もあります。

CIMG2435

 

 

 

 

 

私ども、病棟スタッフは、退院後の患者様、ご家族様のライフスタイルに合わせて、安心して在宅へ退院できるように退院支援をさせていただきます。

 

家屋調査について

冬本番という寒さになってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

きれいに新年を迎えたい!と、大掃除をしている方も多くいるかと思います。
こんなに荷物が増えていた、見ないふりをしていた部屋の隅に埃がたまっていたなんてことがあったかもしれません(>_<)

今日は、住み慣れた家をちょっと違う視点で見ていただけたらいいなと思います。

・・・・・「もし、自分の身体が不自由になったら??」・・・・・

私ども、回復期リハビリ病棟のスタッフは、退院された患者様がご自宅で安全に安心して過ごされることを望んでいます。そのために日々リハビリに励む患者様の支援をさせていただいております。しかし、中には杖や手すりを必要として帰られる方、車椅子を必要として帰られる方など、患者様の疾患や後遺症によって状態は様々です。

「こんな状態で家に帰れるのかな?」そんな不安を口にされる患者様も多くいます。そんな中、回復期病棟では、リハビリのスタッフを中心に入院中にご自宅に伺い、患者様に合った環境のご提案や環境を確認したうえで今後のリハビリ訓練に活かす取り組みをさせていただいております。
それが、今回お話しさせていただく“家屋調査”と呼ばれるものになります。

家屋調査には、担当しているリハビリスタッフと病棟看護師が同行します。現場には、ケアマネジャーや福祉用具の担当者も同席することが多く、多職種で患者様が自宅で過ごすための方法を考え、ご本人・ご家族様が行える、納得できるより良い方法をご提案させて頂きます。

どのようなところを見るかというと・・・。

〈リハビリスタッフ〉

  • 門から玄関、家に上がるまでに段差や階段があるか、また、何センチあるか何段あるのか。
  • 家の中の廊下の幅や、廊下や部屋の入口に段差があるのか。
  • 通路、廊下、階段、ドアなどの幅は何センチあるのか。
  • トイレに手すりを付ける必要があるのか。
  • お風呂場では、脱衣所の様子や、浴槽に入るには手すりが必要か。

    主に過ごす部屋の様子、台所の様子、寝室ではベッドの位置の確認、ベッドからトイレまでの距離などを確認します。患者様に実際に動いていただき、実動作を確認していきます。

DSCN7149

DSCN7147

 

〈看護師〉

ご家族様・患者様と一緒に、

  • 一日の食事の準備はどのようにしていくか、薬の管理方法はどのようにしていくか。
  • 着替えや洗濯、お風呂の介助が可能か、昼間のトイレや夜間のトイレの介助が可能か。

    昼間は、ふらつかず歩行可能な方も、夜間、寝起きでは立ち上がることも難しいなんてこともあります。看護師が多くの情報をもっている夜間の状態もしっかりと説明し、環境をどのようにしていくのか確認することも大切です。

家屋調査後には、報告書を作成します。それを面談時に具体的に説明します。例えば、この位置に縦の手すりを設置すると安全に段差が上れる、トイレのドアの開きや移動距離を考慮し、ベッドの位置はトイレに近付けて設置して置き型の手すりを設置するなど、写真と合わせて説明させて頂きます。病棟でも出来る限りご自宅と同条件での移動方法やベッドの乗り降りを考えて環境を整え、日常生活動作を獲得できるように支援させて頂きます。
少しでも、一つでも不安を取り除き、安心してご自宅に帰れるように家屋調査を行わせていただいております。

家屋調査

 

・・・・・「もし、自分の身体が不自由になったら?」・・・・・

不自由になっても環境を整えることで、ご自宅で過ごすことは可能です!!

これを機に、玄関の段差ってどのくらいだっけ?? トイレのドアは内開き、外開きだっけ??など、ちょっとだけ違う視点で家のことを見てあげるのはいかがでしょうか??

毎日毎日、雨風をしのいでくれる家に感謝しながら、よいお正月をお迎えください♪